消化器内科学の必読の医学書を4つ紹介する.
今回は,特にレジデント向けの書籍が中心となった.
『消化器内科学 (医学スーパーラーニングシリーズ)』
本書は,消化器内科学の全領域における,重要事項や疾患をもらさず要領よく修得できる書籍である.
各項目には臨床上必要なポイントがあげられており,臨床実習時に役立つ内容となっている.
医学生は勉強量がとても多いので,効率よく学習する必要がある.限られた時間でもしっかりい身につけられるようコンパク卜に作られた教科書である.
『消化器研修ノート 改訂第2版』
消化器内科に必要不可欠な広い範囲の知見・手技の重要ポイントを一冊に集約した本である.
消化器内科医に必須である内視鏡検査の項目を多く盛り込んでいる.医師のメンタリティやキャリアビジョン,患者との対応なども盛り込み,臨床現場で使える実践的な内容になっている.
所々に先輩ドクターの経験談も掲載してある.特に,レジデントはぜひ手元に置いておきたい書籍だ.
『症状から診る内科疾患』
症状(主訴)から疾患を考え,病態生理を理解しながら,鑑別診断から確定診断が可能となる書籍である.
多くの書籍が,病名からアプローチするのに対い本書は症状(本訴)から疾患へとアプローチしているので,病態生理を理解い内科全般の鑑別診断ができる能力を身につけることができる.
具体的には,各症状(主訴)に対する診察上のポイントがあげられており,確定診断のために必要な重要事項がまとめられている.
来院する患者の症状(主訴)から何を考え,どのように診察して検査計画を立案するか,そしてどのように確定・治療をおこなうかという,一連のプロセスが重要なことを知ることができる.
『消化器内科レジテントハンドブック 第2版』
消化器内科の臨床のノウハウが満載された書籍である.医師国家試験合格後,臨床研修医として働く際に,とまどうことなく実践できる臨床手技を学ぶことができる.
具体的には日常の診察で必要な力ルテの書き方や診察,検査手技について詳細に記載されている.
レジデント向けの本だが,医師として研修を始め,直ちに実際の医療に携われる能力を,学生のうちから身につけることができる.
また,BSL(Bed Side Learning):臨床実習)で病棟に配属されたときには,1人でも多くの患者さんと接してほしい.教科書からは決して得ることのできない貴重な知識がたくさん得られるはずである.